2014年12月29日月曜日

ネタ話

3年目の記念日に彼が他界した

2年間同棲していた彼が他界した。
大喧嘩をした日、交通事故に遭った。本当に突然の出来事だった。
その日は付き合って3年目の記念すべき夜だった。
しかし、仕事が長引いてしまって約束の時間に帰宅する事ができず、せっかく彼が用意してくれた手製の料理が冷め、台無しになってしまった。

いつも通り軽く詫びを入れて事を済まそうとしたが、その日の彼はいつもとは違い、私に対してきつくあたった。
丁度その時私は気分も優れず、仕事のストレスもあってか、そんな彼と話していくうちに強烈な憤りを覚え、つい言ってしまった。

「もういい!こんな些細な事でそこまで怒る事ないでしょ!
 あなたは自分の都合でしか物事を考えられないの!?」

彼は黙った。
少しの間の後で、私も少し言い過ぎたと思い、黙って席を立ち、界隈を散歩して頭を冷やそうと思い、一旦家を出た。

いつも通う小さな喫茶店で、30分少々の時間を潰した。
あの人もただ単に怒りに任せて私に怒鳴り散らした訳じゃない。
それだけ今日のこの日の事を大切に思っていたからこそではないか、と考えた。
そんな彼の気持ちを思うと明らかに私の振る舞いは最低だった。

身勝手な自身を忘れ、改めて彼に謝ろうと思い、家に向かって歩いた。
しかし、彼は家には居なかった。料理も、携帯電話も、机に置いたままだった。

マメなあの人が携帯電話を忘れるのは珍しく、近くにいるのかと思い、私は家を出て近辺を歩き回った。
しかし見つからない。公園や近くの空き地も見たが、彼の姿は無かった。

彼の実家や、携帯を調べ、彼の友人宅等にも電話を入れたが、来ていないと言う。
家に帰り、2時間が経過した。

私はその時考えていた。帰ってきたら頬をつねってやろうと。
幾らなんでも心配させすぎだ、悪戯が過ぎる、と。明日は休日だからこんな事をするんだろう、と…

それが彼との最後の夜だった。

事故現場は家周辺の一方通行の十字路だった。
横から飛び出してきた車と衝突、即死だったそうだ。
時刻はPM10:20、丁度私が家を出て10分経過した時間だった。

その際彼が持っていた遺品は、缶コーヒー1本、女性用のガウンジャケット、現金で120円だということを聞かされた。

私のガウンジャケット、まだ未開封の缶コーヒー、私の為のジュース代。
細やかな気配りの中に、彼の深い愛情と優しさが感じられた。

一緒に帰りたかった。その言葉を心の中でつぶやいた。
同時に私の目から涙がとめどなく溢れた。

改めて、彼という存在の大きさに気付いた。ただ、情けなくて、悔しかった。




みんなの反応


1:面白い名無し:2013/10/16 20:12:53

あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても 分かってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう

たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

そして私達は 忘れないようにしたい
若い人にも 年老いた人にも 明日は誰にも
約束されていないのだということを

愛する人を抱きしめるのは
今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず

もし明日がこないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや 抱擁や キスをするための 
ほんのちょっとの時間を どうして惜し んだのかと

忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうしてしてあげられなかったのかと

だから 今日 あなたの大切な人たちを
しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつでも いつまでも大切な存在だと言うことをそっと伝えよう

「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を 持とう
そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから



フリードリヒ・シラー:友情は喜びを倍にし、悲しみを半減させる

 今こうして言葉を差し出す見ず知らずの私ではあるが同じような思いをかつて味わった。あれからもう20年近くが経つがあの日のことは忘れられない。

 最愛の女性が手の届かない存在になってしまったあの日。文字通り、涙が枯れるまで泣いた。その時支えてくれたのは家族だった。

 あなたを今支えてくれているのは誰だろうか?もし周囲に思いつくあてがなくてもあなたは決して孤独ではない。ここを訪れて書き込みを読めば世界との繋がりを実感できるはずだ。無論、全てがあなたに好意的な視線とは限らないと思うがここに私という存在がある。あなたとの悲しみは同一ではないが同種の思いを抱えているのは自分一人ではないことを知ってほしい。

 世界との繋がり-現実世界でもこのネット世界でもよいが-がある限り、孤独ではないと感じられるはずだ。今はまだ悲しみにくれる日々を送るのもいいがこのことだけを心のどこかに留めておいてほしい。

 世界との繋がりがあればいずれはその日が来るはず。そう、思い出の中の温もりを糧としてあなたが未来へと歩みだす日が。その日が遠くないことを切に願う。
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