2015年4月2日木曜日

ネタ話後編

でもまだ10分も経たないうちに飽きてしまい、友達と今自分達に起こっている事を話し合いました。
その時はまだ心では、すぐに家に帰してもらえると思っていました。ゲームの音がうるさいけど、なぜかヒソヒソ声で。

私「なんでこんな所につれてきたんだろ…?しかも使ったお金あとで返さなきゃいけないのかな…」
友「もし夜になっても家に帰してもらえなかったらどうする?殺されるのかな?」
私「私も殺されるって思った。誘拐だったらどうする?すごい怖いよぉ…」
友「銃とかで撃たれたらどうする?」
など縁起でもない事ばかり話し合ってました。

ゲーセンの周りには誰もいなく、階段の上から人の気配はしましたが待ってる間は誰とも会いませんでした。
男達が迎えにくるまでの何十分もの時間を私たちは「誘拐かも」「殺されるかも」とヒソヒソ声で談義を続けました。
そして1時間を20分くらい過ぎて運転席の男と、助手席の男、そして初めてみる若い男二人が来ました。

若い男一人は明るい茶髪で小学生の私から見ると「かっこいい」とおもいました。
もう一人の若い男は背が高くどうみても土方か鳶職っぽいヤンキーでした。

運転席にいた男が、「真剣な話ねw名前と家の電話番号教えてw(なぜか笑いながら)」
私は「あぁ…身代金だ」と思いました。

でもあっさり教えてしまいました。そのメモを若い茶髪の男が持って階段を登っていきました。
目の前のソファーに残りの男3人が座りました。私と友達は怖くてうつむいていました。
前にうちの父の机からこっそり見たエロ本の内容や、自分の死体の映像が頭にグルグルしてました。
もしこの男達、もしくはその誰かに無理矢理裸にされ何かされたら…と考えると頭の血の気がサーッと引いていきました。
でもこの建物の怪しい感じ、そして男達の独特のにおいが今でも忘れられません。

ヤンキーっぽい男が「ジュースおごってあげようか?w」と聞いてきましたが飲み物を飲むなんてまったく考えられませんでした。
私たちはいらないと言い首を振ると3人ともなぜか笑いました。

そして茶髪の男が戻ってくると運転席にいた男が「家まで送ってあげるよw」と言いました。
私はその時死ぬほど安心したんですが、他の男達が爆笑してたので「あぁ嘘なんだ…」と悟りました。


それから同じ建物にある狭い部屋(たぶん4畳半くらい)に連れていかれ、その部屋でおとなしくしてるように言われました。
畳の部屋だったのですが、畳は所々すり減っていて、どことなく気持ちの悪い部屋でした。

「これから何をされるんだろう」不安がつのり友達と二人部屋の隅で固まっていました。

私達を連れてきたのは運転席に居た男だったのですが、たまに他の男も見張りに顔を出しにきました。
部屋は外から鍵がかけられているのか、一度だけ開けようとしたのですが開きませんでした。
部屋は煙草が染み付いたような臭いがし、時計もありませんでした。
窓は曇りガラスで、一回開けようとしたもののロックがかかっているらしく開きませんでした。

時々若い男が見にくる以外には何も起きませんでした。
その時間が幼かった私にはとても長く感じられました。友達ともほとんど喋りませんでした。
今思うと極度の緊張のせいで喋れなかったんだと思います。
緊張と恐怖で眠る事も出来ず、もうすぐ夜が明ける頃のように感じました(本当は2〜3時間しかたってないのかも知れませんがw)

その時急に友達が泣きだしました。「お家に帰りたい!」と大声で泣き叫んでいました。
友達が泣いてるのを見て、私も少し緊張の糸が弛んだのか泣いてしまいました。

すると、泣き声を聞き付けたのか始め運転席にいた男が部屋に慌てて飛び込んできました。

「おい!ウルサイ!!泣き止まないとひどい目にあうぞ!!」と物凄い形相で怒鳴りつけてきました。
私は必死に泣き止もうと頑張りましたが、ひきつけを起こしてしまい「ウワァー」と言葉になっていない叫び声をあげていたと思います。
友達も同じような状態だったと思います。

すると男は慌てたような困ったような顔になり、「お前らは大丈夫だから安心しな。」と言って少し笑顔を作ってきました。
そして私たちに一つずつキャンディーを手渡してくれました。丸くキャラメル色のキャンディーでした。
そして男は言いました。


「今では私が運転席の男。さらってきた女の子にあげるのはもちろんヴェルタースオリジナル。なぜなら、さらってきた女の子もまた特別な存在だからです。」
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