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【洒落怖】ブランコ
カテゴリ:洒落にならない怖い話
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俺が一人暮らしを始めて間もない頃、
俺の住んでるアパートの前には結構な大きさの公園があった。
昼間には子供達が元気よく遊びまわり、
主婦達の井戸端会議の場にもなっていた。
その日、俺は翌日が仕事が休みということもあり、
久しぶりにDVD三昧の夜を過ごそうと、
徒歩3分位の場所にあるビデオ屋へDVDを借りに出かけた。
そのビデオ屋はAM3:00まで営業しているビデオ屋で
俺が借りに出かけたのはもう24:00過ぎだった。
ところが週末ということもあり、面白そうなタイトルは全然空いてない。
仕方なしに適当なタイトルを手にして俺は店を後にした。
タバコを咥えながらアパートのすぐ傍まで来たときに、
タバコの買い置きがないことを思い出し、
近くのコンビニまで行く事にした。
目当てのコンビニはアパート前の公園を横切っていけば、
スグに見えるほどの距離なので、
俺は借りてきたDVDを片手に公園へと足を踏み入れた。
街灯が4つ程しか点灯していない、
夜の公園は思いのほか不気味な雰囲気を醸し出してはいたものの、
俺はさして気にすることもなく歩いていた。
そのときだ・・・
公園の隅のほうにあるブランコ(1人乗りのヤツではなく4人位乗れるBOX型のヤツ)
から子供の話し声が聞こえた気がした。
「へ?!いくらなんでもこんな時間だぜ?」と思いながら、
暗闇の中のブランコに目を凝らすも、人影はない・・・
なんとなく気持ち悪いなとは思ったものの、
この時間に公園で子供の声を聞いてしまったら、
放っておけるほど無関心人間でもないので、
ブランコへと近づいて行った。
行かなければよかった・・・
向かい合わせで座るブランコの右側の座席には、
花束の山・・・
そして子供の描いた絵やメッセージ・・・
ヤバイ!!と思った俺の目の前でブランコが
「キィ・・・キィ・・・」動き出しやがった。
逃げようと思いつつも、足が動かない・・・
ブランコの耳障りな金属音とともに聞こえる子供の声・・・
小さく呟くような声で何を言っているのかは全く聞き取れない。
必死の思いで足を動かし、
俺はブランコを見つめたまま後ずさりを始めた。
そんな俺を嘲笑うかのようにブランコは揺れ続ける・・・
なんとかアパートに辿り着き、
震える手で部屋の鍵をあけた俺の目に飛び込んできたのは・・・
壁中についた泥だらけの小さな手形・・・
床中に残された数百にも及ぶ小さな靴の跡・・・
その日からしばらく実家に帰り、そのまま2週間後にアパートを引き払いました
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