2013年10月16日水曜日

恐い話

10数年前の「人事院月報」という国のお堅い雑誌の、読者欄みたいのに何故かあった。
ちょっとこわかったので今でも覚えてます。だいたいこんな話。


夏休み、一家でサイパンを訪れた。
深夜、ホテルで皆寝ていたらいきなり電話がかかってきた。
寝ぼけ眼で取る。すると、男性の声で「○さんですか?」と尋ねてきた。
(ちょっと実際の名前覚えていないので、○でご勘弁下さい)

「いーえ、違います…」とこたえると電話は切れたが、少したってまた
かかってきた。同じ人がまた、「○さんはいませんか?」
「違いますっ!」と切った。 まったくこんな夜中に一体…と不愉快。
でも旦那も子供も不思議と気づかず、すやすや寝ている。

ふとベッドサイドに気配を感じ振り向いた。


するとそこには男性が立っている。 兵隊姿の。
それを見て動転し、声も出ない。
日本兵はじっと見つめ、テレパシーのように声ではなく、心に語りかけてきた。
「自分は……というものだ、○さんを探している、どこにいるか知らないか?」

「いえ、知りません…」と念ずるように伝えると、驚いたことにまた心に返してくる。
「○さんが、自分を日本に帰してくれると約束してくれた、どうしても探したい」

ふるえながら「自分はその人を知らないし、申し訳ないが何もわからない」
すると「どうしても日本に帰りたい、自分だけじゃなく、皆そうだ」
と、窓の外を見ると無数の日本兵の姿が。
ここでぎゃぁーと悲鳴をあげたら、それらはさーっと消えた。
その叫び声で家族が目を覚ました。
やはり家族は電話のことなど何も知らなかった。

翌朝、ホテルに文句を言ったが、「そんなのよくある話だ」ととりあってくれない。
帰国後、何かの手がかりがあればと、日本兵の名前を調べてみたがよくわからなかった。
それにしてもなぜ、霊体験もなかった自分のところに出てきたか不明。

以上です。
みなさん、特にこれからの季節、南の島々で浮かれ遊ぶのはつつしみましょう。


おいおい、そのホテル、よくある話なのかよ…。
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