2013年10月22日火曜日

ありどんの〜おかわりいかがですか〜

親父からもらった時計

大学が決まり一人暮らしの前日の日、親父が時計をくれた。
金ピカの趣味の悪そうな時計だった。
「金に困ったら質に入れろ、多少金にはなるだろうから」
そう言ってた。

二年生のある日、ギャンブルにハマリ家賃が払えなくなった。
途方にくれていた時、ハッと気がつき、親父の時計を質にもって行った。
だが、紛れもない偽者であることが判明した。驚いてすぐに親父に電話した。

俺「おい!偽者を子供につかませんなよ!」
親父「なっ?あてになんねーだろ?人のゆうことなんざ。困った時にこそ裏切られるんだよ。最後の頼みの綱になー。がはははは!これが俺の教育だよ」
親父「でいくら必要なんだ?金に困ったんだろ?」
俺「・・・・あきれるわ。十二万貸してください・・・」
親父「明日振り込むから、何があったかは聞かない。金がない理由は親にいえない事が多いわな!」
親父「がはははは!女にでもはまったか?このバカ息子が!!ははは!!」

正直心底むかついたが、親父の声は俺を安心させてくれた。
今思うと、小さい会社だが経営者らしい教育だったのかなと思う。
そんな親父も去年の夏、ガンで死んだ。往年の面影も消え、ガリガリになった親父がまた時計をくれた。
まだ箱に入った買ったばかりの時計だった。必死で笑顔を作りながらいった。

親父「金に・・困ったら質にでも・・・入れろや・・!」
オメガのシーマスターだった。苦しくもその日は俺の誕生日だった。

俺「親父の時計はあてになんねーから質には入れないよ。」
二人で笑った三日後、親父は死んだ・・・

親父が死んだ今も、金ピカの時計はメッキがはげかけてはいるが、時を刻んでいる。

本物の魔法の杖が欲しい

玩具屋さんで。祖父母と5歳位の孫娘。

祖母「ほら、○○ちゃん。これでしょ?デズニーの魔法の杖」
孫「・・・・・・・・・・(じっと杖を見た後うつむく)」
祖父「ちがうのが良いかい?何でも良いんだよ?」
孫「・・・・・・・・・・」
祖父「キテイーちゃんが良いかい?」
孫「・・・・・・・要らない」
祖父「え?」
孫「何にも要らない。これ本当の魔法の杖じゃない」
祖母「じゃあ、この自転車にする?」
孫「・・・・・・お誕生日もクリスマスも何にも要らないから、本物の魔法の杖が欲しい」
祖母「本物はここには無いかもねえ」
祖父「魔法の杖で何をするの?」
孫「パパとママをお星様から人間に戻すの」
祖父母「・・・・・」

祖父はそっぽむいて咳払いして誤魔化して涙を拭いていた。
祖母は無理矢理笑顔を作って、孫の頭を撫でていた。
私も魔法の杖で、母と妹をお星様から人間に戻したい。
同じような人が今年は沢山いるんだろうな。
@広告@
最新号取り寄せアドレス:
00592655.bn@b.merumo.ne.jp

ん!?なんか用?
00592655k@merumo.ne.jp

この号が気に入ったら押して下さい
☆ぽちっとな
http://merumo.ne.jp/like/00592655/b2684/?guid=ON


[メルモPR]
メルモでメルマガ発行しよう!
http://merumo.ne.jp/

バックナンバー
http://bn.merumo.ne.jp/list/00592655

配信元:メルモ byGMO
http://merumo.ne.jp/

スマートフォンの方はこちらから登録端末変更をしてください。
http://cgi.merumo.ne.jp/reader/subsc_change.do

0 件のコメント:

コメントを投稿