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電車で席を譲ってあげた男の子と俺の間には言葉では表現できない「絆」が芽生えた
2013-12-24
カテゴリー: いい話
490:スペースNo.な-74:2010/05/27(木) 04:55:04
長文すまん。
GWのこと。
いっちょ遊びに行くかと山手線にゆられ、上野に向かっていた。
乗車した時、車内はスカスカだった。俺は当然のように座席に座った。
しばらくして、新宿につくと、どっと人がなだれ込んできた。
俺の隣には、空席がひとつ。
そこをめがけて、5歳くらいの女の子やってくると、喜色満面で俺の隣に陣取った。勝ち誇ったような表情だった。
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ぽやっと見てみれば、どうやら親子連れのようだった。
そりゃそうだ。こんな小さな女の子が一人で電車なんか乗るわけない。
女の子の後に続くように、お兄ちゃんらしき男の子と、母親がやってきた。
見れば、お兄ちゃんが座席に座る妹を羨ましそうに見ている。
GWという時期と、邪魔にならないように背負った荷物を見れば、行き先は俺と同じだろう。上野だ。
とすると、乗車時間は三十分近くになる。
俺は少し考え、ちらりとお兄ちゃんの顔を見た。
お兄ちゃんは何も言わない。
少し困ったように、笑ってさえいたと思う。
どけよ、とか、ずるい、とぶーぶー言ってもいいような年なのに。
俺はちょっと笑って、お兄ちゃんに席を譲った。
お兄ちゃんは俺の行動に戸惑った様子だったが、ペコリと頭を下げて、兄妹仲良く座席に座った。
二人の母親が、すみません、と俺に頭を下げる。
この時点で、俺はちょっと良い事したかな、と、心がほくほくする程度だった。
だけど、その後のお兄ちゃんは、もっと恰好よかったんだ。
491:スペースNo.な-74:2010/05/27(木) 05:13:12
その次の駅で、ずいぶん腰の曲がったおばあちゃんが乗ってきた。
既に座席は既にいっぱい。誰も立ち上がろうとはしない。
かといって、俺が吊革を譲った所で仕方ない。
おばあちゃんは、どう見ても、吊革に手が届かないのだ。
おい、誰か譲ってやれよ、と思っていたそのときだった。
さっき俺が席を譲ったお兄ちゃんが、おばあちゃんを見ながら、なんだかそわそわしている。
おや、と俺が目線をやると、お兄ちゃんと目があった。
俺たちは、しばらく見つめ合った。
言葉はいらなかった。
お兄ちゃんが、うんとうなずいて、立ち上がる。
「どうぞ」なんて、気のきいた言葉は言わなかったが、おばあちゃんに歩み寄り、ちょいちょいと袖を引っ張る。
恥ずかしいのか、顔が真っ赤だった。かわいい。
お兄ちゃんの意図に気付いたおばあちゃんが、ふっと優しい顔になって「ありがとうね」と言うのを、俺は片耳聞いていた。
恥ずかしい気持ちはわかる。
結局、俺とお兄ちゃんは、二人並んで立って上野まで行った。
言葉は何もなかった。
ただ、俺たちの間には、言うに言われぬ絆が芽生えていたと思う。
もちろん、これは俺の妄想でしかないのだが…。
それはともかくとして、俺は嬉しかった。
感謝されて、ありがとうと言われるのも嬉しいけど、同じように行動で返してもらえるってのは、すごく誇らしいんだな。
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